この記事では、「await」と「wait」の違いを分かりやすく簡単に解説します。
「await」とは?
「await」とは、非同期処理を実行する際に使用されるキーワードです。このキーワードを用いることで、待機中の非同期処理が完了するまで、次の処理を待機することができます。非同期処理とは、複数の処理を同時に行うことができる仕組みであり、特にネットワーク通信やデータベースアクセスなど、時間がかかる処理において効果を発揮します。
「wait」とは?
「wait」とは、通常の同期処理において使用されるキーワードです。このキーワードを用いることで、特定の処理の完了を待機することができます。同期処理とは、一つの処理が完了するまで次の処理を実行しない仕組みであり、時間のかかる処理においては他の処理の実行がブロックされるため、注意が必要です。
「await」と「wait」の違い
「await」と「wait」の違いは、非同期処理と同期処理の違いによります。非同期処理では、「await」を使用することで他の処理を行いながら、待機中の処理を終了まで待つことができます。一方、同期処理では、「wait」を使用することで、特定の処理の終了まで待機することができますが、他の処理はブロックされます。
「await」の例文
以下に、「await」の例文を示します。
“`python
import asyncio
async def process_data(data):
await asyncio.sleep(1)
print(‘処理が完了しました:’, data)
async def main():
tasks = [process_data(i) for i in range(5)]
await asyncio.wait(tasks)
asyncio.run(main())
“`
上記の例では、非同期処理である「process_data」関数を呼び出しています。この関数では、1秒間の待機後に処理が完了した旨を表示しています。複数の非同期処理を同時に実行するためには、「await asyncio.wait(tasks)」のように、「await」を使用することができます。
「wait」の例文
以下に、「wait」の例文を示します。
“`python
import time
def process_data(data):
time.sleep(1)
print(‘処理が完了しました:’, data)
def main():
for i in range(5):
process_data(i)
main()
“`
上記の例では、同期処理である「process_data」関数をループ内で呼び出しています。この関数では、1秒間の待機後に処理が完了した旨を表示しています。複数の同期処理を実行する場合は、他の処理の実行がブロックされるため、注意が必要です。
まとめ
「await」と「wait」は、非同期処理と同期処理において使用されるキーワードです。非同期処理では、「await」を使用して他の処理を待機しながら処理を進めることができます。一方、同期処理では、「wait」を使用して他の処理をブロックし、特定の処理の終了まで待機します。これらのキーワードを適切に利用することで、効率的なプログラミングを行うことができます。